チュートリアル講演



チュートリアル講演1

5月23日(火) 15:50~17:30

ウインクあいち 902会議室(C会場)

「機械学習」

鹿島 久嗣 氏
(京都大学 教授)

今回の人工知能ブームにおいて,機械学習,より広い意味ではデータ解析技術は中核的な役割を担っているといえるでしょう.元々は人工知能研究の一分野として始まり,知識獲得のボトルネックを解消するための解決策として期待された機械学習は,ビッグデータやモノのインターネット(IoT)といった近年の社会的要請を背景に大きく飛躍しました.現在では多くの企業・国・自治体が機械学習技術をその競争力の源泉として位置づけようとしのぎを削っています.一方で,メディア等では一部のセンセーショナルな側面のみが強調され,人工知能や機械学習に対する過剰な期待や過信があることも否めません.本チュートリアルは特に初学者を対象として,機械学習の可能性と限界を正しく理解することを目的とします.機械学習の基本的な考え方やモデルについて初歩から解説するとともに,深層学習や集合知の利用などの近年の動向についても紹介していきます.

チュートリアル講演2

5月25日(木) 13:50~15:30

ウインクあいち 901会議室(B会場)

「対話システム」

東中 竜一郎 氏
(NTTメディアインテリジェンス研究所 主任研究員)

南 泰浩 氏
(電気通信大学 教授)

スマートフォン上の音声エージェントに加え,パーソナルロボットやスマートスピーカー,ECサイトにおけるチャットエージェントなど,人間と言葉でやり取りを行う対話システムがますます注目を浴びています.本チュートリアルでは,これらの対話システムの歴史,類型,計算モデル,アーキテクチャ,実装の仕方,ツールキットなど,対話システムを構築するにあたって知っておくべき事柄について解説します.また,データ駆動型のアプローチで対話システムを実現する際の重要な要素技術である,部分観測マルコフ決定プロセス(POMDP)やディープラーニングの利用についても,事例とともに分かりやすく説明します.本チュートリアルは,対話システムに関する一通りの知識を伝えることで,対話システムの研究を始めようとしている方や,対話システムのサービスを検討している方の一助となることを主な目的とします.