事例に基づくデザイン技術と評価基盤の構築 (サバイバル) |
- 審査員1
- いずれの発表も従来扱えなかったデザインの性質や特徴をとらえる客観的手法を開発されていて、学術的にもインパクトは高いです。
- 既に実用化に近いレベルに達しているデモが多く今後に期待します。
- 近未来チャレンジ課題全体としてのひとまとまりの成果イメージが提示できるとさらに良いと思いました。
- 審査員2
- ただしい"近未来チャレンジ"という名のもとにおける学術的貢献については疑問が残る。
- 伝統工芸の技術などを保存するという点においては評価したい。
- 一般的にオーガナイズドセッションでやっているものとの違いが分からない。
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身体知の解明を目指して (サバイバル) |
- 審査員1
- かなりいい線行っている。5年なら上出来。
- データの取りやすさから芸能・スポーツ中心であったが、産業技術の伝承などの発表が他団体からあっ相互協力があると面白いと思う。基礎研究中心なので、システムはみえてないが、きちんと研究がまとまれば産業化していけると思う。
- 最初の目標、チェロの演奏のような芸術・スポーツを中心とした身体の動きの解明があったが、今回芸承技能に関するような発表もあり次は社会からもっと求められている方向にも進むことも求められると思う。それから基礎研究中心なので仕方ないが、実用システムとしてのプロトタイプでもいいので、見せて欲しかった。モデルとしての表現可能性はみえてきているので、やはり実用システムとしてのプロトタイプまで踏み込んでほしかった。
- 審査員2
- 学術的に面白く、古くて新しいテーマだと思う。ただ、3〜4年続けたことによる急速な進展があったか、展開があったかというと疑問です。
- これは極めて学術的なサイエンスなので、社会貢献とか近未来の実用とか考えなくてよいのでは。
- 大変面白いテーマではあるが、近未来チャレンジである必要はないように感じる。通常のオーガナイズドセッションでよいのでは。
- 審査員3
- 最終発表(古川先生)の全体主旨の説明を聞くと、壮大な目標に向かってチャレンジングな研究であることがわかる。ただし、チャレンジングである分、現時点での成果は要素的なものに限られる。要素的な個々の研究発表の成果がこのチャレンジテーマの方向性に本当に一致しているのか、ややわかりにくい。
- どちらかと言えば、行動パターンの分析と評価がメインの研究が多く、実用的なものは少ない。スポーツ科学などで実用の可能性自体は十分あると思う。
- 本チャレンジ全体の目標やテーマ(スキルサイエンス)は大変興味深いと思う。しかし、セッションでの個々の研究発表は細かいレベルの話にとどまっているものが多く、コンセプトがどこまで理解されているのか疑問がある。スキルサイエンス全体の大きなスコープでの中の位置づけを各発表者が明示してくれるとよかった。大きなテーマがあり、難しいと思うが壮大なチャレンジとしては相応しいテーマかもしれない。
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Community Web プラットフォーム (サバイバル) |
- 審査員1
- 実際のブログデータを用いて解析を行い、その結果を用いて具体的な議論を行っている点が評価できる
- 何が分かればユーザが嬉しいのかを意識した方がよい
- どのように独自の視点を発見し、提示することができるかが重要
- 審査員2
- サーベイも良く行われていて研究の完成度は高い
- チャレンジ研究として学術的にどのような課題を解こうとしているのかが少し見えにくい
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オープンライフマトリックス (ニューチャレンジ) |
- 審査員1
- ベースとなるAI技術理論の点で認知的なものが不足している。人間の認知モデルは?
- 社会側への受け入れ体制についてどう考えているか
- 2007年問題と関連づけると面白そう。
- マトリクスとの関連は?
- インテリハウスプロジェクト(Georgia Tech)とつなげる。
- 参加型シミュレーション(ALICE@京都大学石田研究室)とつなげる。
- 審査員2
- ベイジアンの一人者がその技術をもとに提案している。延長に提案者の研究もある
- 事故サーベイなど本村氏がとりくんでいる実用問題への応用も考えている
- まず、どれくらいの人的リソースが集められるか見てみたい
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情報編纂の基盤技術 (ニューチャレンジ) |
- 審査員1
- 何を技術的なベースに使う?要約・編集だと、奥村、中川裕志、佐藤理などが似たようなことをやっている。
- ビデオ、ムービー、ニュースなどの素材を扱わないと!NIIでTV情報の編集はやってますが。
- Googleの次を目指して下さい。
- ちゃんと出来そうです。
- 審査員2
- 文章の可視化で実績のある松下氏がその周辺技術をとりこむことで更にわかりやすい文章+メディアのまとめ方を提唱している。
- 例としては新聞記事であったが、チャレンジすべき新しい題材をみつけてほしい
- 必要な技術などもある程度チェックしており、更にどれくらい集まるか楽しみである。
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本年の傾向としては,全体的に学術的観点の評価,
および現時点での社会的インパクト・貢献の評価項目において,
全てのチャレンジが「まあまあ(3)」という低調な結果であったことが残念である.
この2つの評価項目は近未来チャレンジの意義の3つの柱の2つに当たるので,
是非,方向性を修正して「優れている(4)」以上を目指してほしい.
また,近未来チャレンジの意義の3つの柱のうちの一つに該当する,
実用化への取り組みの評価項目においても,全てのチャレンジが「まあまあ(3)」,
チャレンジの1つは「やや劣る(2)」であったことも大変残念である.
何をもって実用化と呼ぶのか議論は分かれるところであるが,
商品化イコール実用化ではない,
という点を理解している聴衆を相手にしているはずなので,
どう実用化の活動を研究に盛り込むか,どう聴衆にそれを伝えるか再検討してほしい.