人工知能学会全国大会特別企画
Challenge for Realizing Early Profits (CREP)

21世紀に人工知能は社会のために何ができるだろうか?

5年以内に実現でき、我々の社会に役立つ研究論文を大募集!


◆2017年度「近未来チャレンジ」選考結果

1. 選考対象
今回の選考対象は、以下のセッションである。

2. 選考概要

選考は、次のように行った。

各セッション会場において聴講者に配布したアンケートの集計結果に基づき、次年度に残す(サバイバル成功)セッションとするか否かの選考判断を行った。 アンケート中では、学術的観点、社会貢献の観点、及び総合評価によって、次年度に残すべきかの評価を行った。

選考結果は、以下の通り、4件全てのセッションが「サバイバル成功」した。 [S-1], [S-2], [S-3] は4回目のサバイバル成功となり「卒業」となった。
[S-4]は2018年度の3回目のチャレンジセッションへ進む。
3. 選考基準
アンケートの評価は、以下の5項目について、1から5の5段階評価で行った。

以下に、選考基準の詳細を示す
(選考の基本方針として、1回目、2回目のサバイバルについては、「良いところを見る」という方針で選考する為、選考基準を以下のように分けた)。

[1回目、2回目のサバイバルの選考基準]

[3回目、4回目のサバイバルの選考基準]

4. アンケート集計結果

以下に、アンケート集計結果を示す。
1にアンケート集計結果の一覧を、図1にアンケート集計結果のチャート図を示す。

表1: アンケート集計結果 一覧表

表1: アンケート集計結果 一覧表

図1: アンケート集計結果 チャート図

図1: アンケート集計結果 チャート図

5. 選考結果

以下に、選考結果およびその理由を示す。

[S-1] クラウドベースのロボットサービスの統合基盤(サバイバル4回目)

総合評価を含めた評価点は、いずれも昨年の結果から上昇している。特に、「現時点までの社会へのインパクト」「チャレンジ実用化に向けた取り組み」については、実証実験やコンテスト開催等によるプラットフォーム活用の評価、活性化への具体的な取り組みが評価されたと考えられる。本テーマは実用的なレベルに到達したと考えられ、実用化への具体的な展開、業界・社会への広い認知が期待されており、次年度の卒業セッションに向けて、ぜひ取り組みを広めていただきたい。 アンケート集計の結果、全項目において基準を満たした。よって、 「卒業」とする

[S-2] 認知症の人の情動理解基盤とコミュニケーション支援への応用(サバイバル4回目)

高齢化社会が進むにつれ、多くの人々にとって身近となっている課題であり、社会貢献の観点から大きな期待が寄せられているテーマ。現場と学術機関との間でコミュニティーを構築する実践的な取り組みや、知の活用に向けた取り組みなど、多面的な取り組みの報告が行われ、昨年度から引き続き、高い評価を得ている。次年度の卒業セッションでは、多岐にわたる実践的・技術的取り組みを広めるとともに、後進の研究者の為にも学術的な観点での成果の総括も期待したい。 アンケート集計の結果、全項目において基準を満たした。よって、 「卒業」とする

[S-3] コト・データベースによるモノ・コトづくり支援(サバイバル4回目)

医療、介護、製造業、自動運転などの幅広い現場との連携・実証実験を通して、各分野/業務の「コト」を収集、可視化、知識化を行う取り組みや、それを活用した「モノ」「コト」づくり支援を行う試みを続けている。各取り組みは実践的で、今後の展開・実用化への期待が、高い評価に繋がっていると考えられる。一方で、個々の取り組みが個別事象への対処に陥る危険性もあると思われ、本テーマの核となる理論や方法論、指標等の確立への展望を含めて、次年度の卒業セッションにおける総括に期待したい。 アンケート集計の結果、全項目において基準を満たした。よって、 「卒業」とする

[S-4] 世界価値観と国際マーケティング(サバイバル2回目)

人の行動プロセスや意思決定をデータ分析により予測するといったチャレンジングな学術的取り組みを含み、 産業応用の点からも期待が大きいテーマ。初年度と比較して実用化に向けた取り組みも強化されている。 大きな研究・実践的コミュニティーへと広がる可能性を秘めたテーマでもあるので、産業界との連携など、 実用化に向けてコミュニティーを拡大する為の方策へも期待したい。 アンケート集計の結果、全項目において基準を満たした。よって、 「サバイバル」とする

付録: 各テーマへのコメント(会場アンケートより)

※誤字・誤植など元のコメントの一部を修正しております。

[S-1] クラウドベースのロボットサービスの統合基盤(サバイバル4回目)
[S-2] 認知症の人の情動理解基盤技術とコミュニケーション支援への応用(サバイバル4回目)
[S-3] コト・データベースによるモノ・コトづくり支援(サバイバル4回目)
[S-4] 世界価値観と国際マーケティング(サバイバル2回目)
以上
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