第17回 言語・音声理解と対話処理研究会 (SIG-SLUD)



日時: 1997年1月24日(金) 10:00-17:30

場所: 東京工業大学 ベンチャービジネスラボラトリ 1Fプレゼンテーション室
   (152 東京都目黒区大岡山 2-12-1)
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   建物案内
石川台地区を選んで(7)ベンチャービジネスラボラトリ

チュートリアル講演の参加費:
  研究会登録会員/学生     2000円
  研究会非登録会員/賛助会員  4000円
  非会員            6000円


<10:00-12:00>

(1) フレーズ単位の統計的言語モデルによる音声対話理解

久木 和也, 河原 達也, 堂下 修司 (京都大学)

統計的言語モデルに簡単な意味的知識を付加することにより、音声対話に
適した、意味のあるフレーズを単位とする言語モデルを容易に生成する手法を
提案する。

(2) 意味的類似性を用いた音声認識正解部分の特定法と音声翻訳手法への応用
脇田 由実, 河井 淳, 飯田 仁 (ATR音声翻訳通信研究所)

学習文より決定された単語間の意味的類似性を用いて、誤りを含む音声認識
結果の正しい部分を特定する方法を提案する。さらに、この方法を音声翻訳
に応用した場合の効果を述べる。

(3) 音声・ジェスチャ・図像を統合したマルチモーダル情報の理解

池田 徹志, 佐々木 哲之, 荒木 雅弘, 堂下 修司 (京都大学)

複数のモード情報を利用することにより各モードの認識における曖昧性や
不完全性を相互に補い合う手法を提案する.


<12:50-14:10>

(4) 決定木学習による形態素解析
柏岡 秀紀, Ezra W.Black, Stephen G.Eubank (ATR音声翻訳通信研究所)

英語のTagging手法として,決定木を利用する手法を提案し,日本語の
形態素解析への応用について議論する.

(5) 確率的言語モデルに基づく多言語コーパスからの言語系統樹の再構築の試み

北 研二 (徳島大学)

言語データから作成された確率的言語モデルの間に距離(類似度)を導入し、
この距離に基づき、元の言語をクラスタリングする手法を提案する。
提案した手法を、ECI 多言語コーパスに適用し、言語の系統樹を再構築する
実験を行ったので紹介する。


<チュートリアル講演>

<14:20-15:50>

(6) マルチエージェントシステム --交渉モデルと応用例--
大沢 英一 (ソニーコンピュータサイエンス研究所)

複数のエージェントが独立の目標を持つ環境では,エージェントのゴール間に
競合や協調などの様々な利害関係が生じ得る.そのような状況に置かれたエー
ジェント達は,相互の利益のために,自分の要求に必要な情報を交換し,相互
の要求を局所的に評価し,最終的には相互の利害を考慮した合意を形成するこ
とが好ましい.このようなプロセス全体は交渉と呼ばれる.合意は,目標の変
更(妥協)や行為の整合や共同などを含み,結果として,大局的な協調動作とな
る.本講演では,まずマルチエージェント環境における交渉のモデルについて
概説し,それらの応用例をしめす.

<16:00-17:30>

(7) ヒューマン・インターフェースの最適設計のための認知的諸問題
海保 博之 (筑波大学)

認知的人工物・コンピュータの出現は、人とコンピュータの交流を最
適化するために、従来の人間工学的配慮に加えて、認知心理学的な配
慮をも要求されるようになってきた。本チュートリアルでは、ユーザ
支援技術としてのマニュアルを素材にして、インターフェース設計上、
どのような配慮が必要なのかについて考えてみる。