第31回 言語・音声理解と対話処理研究会 (SIG-SLUD)
日時: 2001年 3月 2日(金)
場所: 早稲田大学理工学部 55S 2階第4会議室
(東京都新宿区大久保3-4-1) 会場案内
テーマ: コーパスを利用した談話・対話研究
10:30-12:00
(1) 感情表現と質問応答機能を備えた知的自由対話システム
小林 高志, Nguyen Viet Ha, 塩野 好克, 石川 勉 (拓殖大学)
文の吉凶情報に基づいた気の利いた応答と,ユーザ情報と常識知識
を用いて質問に解答する対話システムについて述べる.
(2) 言語コーパスにおける感情生起要因と感情クラスの注釈づけ
徳久 良子, 乾 健太郎, 徳久 雅人, 岡田 直之 (九州工業大学)
ユーザの感情を考慮した対話システムの構築を目指して研究を進め
ている.その第一段階として,感情タグつきコーパスを作成した.
感情タグつきコーパスとは,感情が生起する要因と感情クラスに注
釈をつけたものである.本稿では,コーパス作成の現実性と,その
有用性について議論する.
(3) 日本語地図課題対話における談話構造と課題遂行過程との関係
川端 良子, 土屋 俊, 伝 康晴 (千葉大学)
GroszとSidnerの主張する意図構造と言語構造の並行性が実際に成り
立つかどうかを課題指向対話で分析した.
13:00-16:45
(4) (招待講演) 音声への日本語韻律ラベリング
菊池 英明 (国語研究所)
日本語音声への韻律ラベリングについて,J_ToBIを中心に手法を説
明し,自発音声への適用における問題点を論じる.
(5) 韻律を用いた自由発話対話の意図の判定
細木 光宏, 榑松 明 (電気通信大学)
ピッチとモーラ継続時間とキーワードを用いて,発話内行為の意図
の判定がどの程度できるかを談話タグつきデータベースを用いて分
析した結果を示す.
(6) 自然対話における発話の時間構造の分析
清水 久志,堀内 靖雄,市川 熹 (千葉大学)
自然対話において、対話のキーワードとなる語句の発話速度と発話
全体の発話速度を比較して,キーワード部分の特徴を検証する.
(7) コーパスに基づく相槌の時間的分析と考察
中里 収 (名桜大学)
時間情報が付加されている音声対話コーパスを利用し,対話におけ
る相槌を統計的に分析し,その機能について考察する.
(8) 機械学習を用いた談話タグ推定手法
木村 幸彦, 新美 康永, 荒木 雅弘, 西本 卓也 (京都工芸繊維大学)
対話コーパスへの談話タグの付与は、その大半が人手による作業で
あり,多大な労力と時間が必要とされる.そこで本研究では,タグ
付作業の支援を目標として,機械学習を用いた談話タグ推定手法の
提案とその評価を行う.
(9) 「孤独な」発話を救済する(1) --「質問」や「言明」はどこにあるか?--
高梨 克也 (通信総合研究所), 森本 郁代 (大阪大学)
「質問」や「言明」について解明するためには,個々のやりとり内
だけでなく,そのやりとり間の機能をも視野に入れることが不可欠
であると主張する.