みなさま,
このたび,人工知能学会 言語音声理解と対話処理研究会(SLUD)主催で
「医療コミュニケーションシンポジウム」を開催します.
本シンポジウムは,今年3月に第61回研究会として予定していましたが,
東日本大震災のため延期をし,今回開催に至ったものです.
多くのみなさまのご参加をお待ちしております.
人工知能学会 言語音声理解と対話処理研究会
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医療コミュニケーションシンポジウム
-多様な医療コミュニケーションとコミュニケーションを
創造する情報環境について考える-
[日程・場所]
日程: 2011年10月2日(日)
場所: 東京大学本郷キャンパス 福武ラーニングシアター
http://fukutake.iii.u-tokyo.ac.jp/access.html
[参加費・予約]
参加費:無料
予約:不要
[主催・協賛]
主催:人工知能学会 言語・音声理解と対話処理研究会
協賛:東京大学大学院情報学環
[お問い合わせ]
Email: mc-slud1110@ishizaki-lab.org
[概要]
医療コミュニケーションには、医師と患者とのコミュニケーションだけでは
なく、看護師、薬剤師といった多様な医療者と患者とのコミュニケーションや、
医療者間のコミュニケーションが含まれる。一般に医療コミュニケーションを
考える際に問題とされるのは、その主体である医療者や患者であり、彼らが行
う単独のコミュニケーションである場合が多い。しかし、近年チーム医療の重
要性が認識されていることからわかるように、実際には、医療者同士など医療
者と患者以外のコミュニケーションと影響をし合いながら成立しているもので
あり、そのあり方を精確に理解するためには、コミュニケーション相互間の関
係を検討する必要がある。
また、近年進展著しい医療情報技術は、現段階ではまだ医療におけるある種
の機能を支援することに重点があるが、潜在的には、チーム医療や医療安全な
どで問題となるコミュニケーションを調整し、創造できる可能性をもっている。
本シンポジウムでは、多様な医療コミュニケーションとそれを支える情報環
境に関する試みについて議論することにより、これからの医療コミュニケー
ション研究・教育のさらなる進展を支える基盤へ貢献したいと考えている。
[プログラム]
9:30- 9:35 開会の辞
9:35- 9:55 我が国における臨床医学オントロジー研究開発の現状と今後の展望
今井 健
東京大学医学系研究科
9:55-10:15 使いやすいインタフェースを備えた診療予約業務支援システムの開発
と導入を経験して
倉金理沙(*1)、西崎香苗(*1)、池上仁志(*1)、上平拓弥(*2)、
西崎博光(*2)、関口芳廣(*2)
(*1) 貢川整形外科病院、(*2) 山梨大学大学院医学工学総合研究部
10:15-10:20 休憩
10:20-10:40 がん患者オンラインサポートグループのチャット分析(1)
-発話の内容と感情語使用の長期的変化-
楠見孝(*3)、三浦麻子(*4)、小倉加奈代(*5)
(*3) 京都大学大学院教育学研究科、(*4) 関西学院大学文学部、
(*5) 北陸先端科学技術大学院大学知識科学研究科
10:40-11:00 がん患者オンラインサポートグループのチャット分析(2)
-参加者の役割変化の分析と新規参入者へのサポート方法の検討-
小倉加奈代(*5)
11:00-11:10 休憩
11:10-12:10 医療情報のIT化の現状(電子カルテは普及したか?)
山本 隆一
東京大学大学院情報学環/医学部付属病院
12:10-13:10 昼食
13:10-14:10 医療コミュニケーション研究の現状とチーム医療
藤崎 和彦
岐阜大学医学部医学教育開発研究センター
14:10-14:15 休憩
14:15-15:15 医療コミュニケーションへのアプローチとしての質的研究手法
の機能と意義
大谷 尚
名古屋大学大学院教育発達科学研究科
15:15-15:25 休憩
15:25-15:45 患者中心の医療を志向する組織人の育成を目指した千葉大学
亥鼻IPEの進展と評価
酒井 郁子
千葉大学大学院看護学研究科
15:45-16:05 チーム医療の中の医師と看護師の協働とその測定
宇城 令
自治医科大学看護学部
16:05-16:25 医療専門家間情報交換・研修システムを活用した医薬品適正
使用・育薬
堀 里子
東京大学大学院情報学環/薬学系研究科
16:25-16:35 休憩
16:35-16:55 患者への説明に用いられる医療用語の類別と対応
田中 牧郎
国立国語研究所
16:55-17:15 ICにおける医師の説明難易度と態度が患者の理解度に与える影響
野呂 幾久子
東京慈恵会医科大学
17:15-17:20 休憩
17:20-17:40 「医療コミュニケーション教育ビデオ作成プロジェクト」から
得たこと
中村 千賀子
東京医科歯科大学
17:40-18:00 医療コミュニケーション教育 医学生~研修医教育の現状と
問題点
本村 和久
沖縄県立中部病院
18:00-18:20 医療コミュニケーションのための専門家間の経験知共有
石崎 雅人(*6) 三浦純一(*7)
(*6) 東京大学大学院情報学環、(*7) 福島県須賀川市公立岩瀬病院
18:20-18:30 閉会の辞