第8回対話システムシンポジウム(SLUD-81)参加募集
人工知能学会 音声・言語理解と対話処理研究会(SLUD)第81回研究会を,
「第8回対話システムシンポジウム」として,以下の要領で開催します.
研究中のシステムから商用の製品まで12件の展示があるデモセッションのほか,
関連する国際会議(SIGDIAL2017)の参加報告を企画しました.また萌芽期の
対話システム研究に関する議論を行うべく,昨年に引き続き若手ポスターセッ
ションを企画し,独創性・将来性のある研究に対して若手奨励賞を授与します.
また,招待講演には筑波大の上保秀夫先生と,産総研のKristiina Jokinen先生
を,チュートリアルにはHRI-JPの中野幹生先生,国語研の小磯花絵先生,奈良先
端大の吉野幸一郎先生をお招きし,ご講演いただきます.
一般発表やデモ発表,若手発表,特別セッションでの発表を含め,40件近くの
発表が行われます.国内の対話システムに関係する研究者が一同に集える場を
目指して運営しております.周辺分野の方々も含め,多くの方のご参加をお待
ちしております.
1日目終了後には懇親会も開催します.情報交換の場としてご活用ください.
本シンポジウムは,第118回情報処理学会音声言語情報処理研究会(SIG-SLP)
「デベロッパーズフォーラム」との連続開催です.対話システムシンポジウムは
人工知能学会SLUD,デベロッパーズフォーラムは情報処理学会SLPが主催です.
資料集は研究会ごとに作成しますので,ご承知おきください.
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[1] 日時・場所
[2] タイムテーブル
[3] プログラム
[4] 招待講演のタイトルと概要
[5] チュートリアルのタイトルと概要
[6] 懇親会
[7] 若手奨励賞受賞者
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[1] 第81回 人工知能学会 音声・言語理解と対話処理研究会(SIG-SLUD)
第8回対話システムシンポジウム
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日時:2017年10月12日(木)13日(金)
会場:早稲田大学グリーン・コンピューティング・システム研究開発センター
〒162-0042 東京都新宿区早稲田町27
https://www.waseda.jp/inst/gcs/access/
共催: 早稲田大学GCS研究機構 知覚情報システム研究所
参加費:無料 ※1
資料集代:1,500円 (希望者のみ.ただし人工知能学会の学生会員は無料)※2
※1 SLP研究会への参加には,会員資格に応じて参加費が必要
(詳細:http://www.ipsj.or.jp/kenkyukai/sanka.html)
※2 研究会登録会員には事前に資料集が郵送されますので,持参ください.
参加資格:特にありません.人工知能学会非会員や本研究会非会員の方でも参加
可能です.
事前登録:下記フォームから事前登録を受け付けます(10月11日12時まで).
http://goo.gl/JtKkqc
事前登録なしでも参加できますが,登録いただくと受付を一瞬で済ま
せていただくことができます.受付の混雑緩和にもなりますので事前
登録にぜひご協力ください.
なお,フォームでは,懇親会の参加希望も聞いております.
問い合わせ先:船越孝太郎 (京大/HRI-JP)
Email: dialog-system-sympo@googlegroups.com
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[2] タイムテーブル
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第8回対話システムシンポジウム
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○10月12日(木)
08:25-08:30 オープニング
08:30-09:10 チュートリアル1(小磯花絵先生)
09:10-10:50 一般発表 5件
11:00-12:00 招待講演1 (上保秀夫先生)
13:00-14:30 デモ
14:30-15:30 招待講演2(Kristiina Jokinen先生)
15:40-16:20 チュートリアル2 (中野幹生先生)
16:20-17:20 一般発表 3件
17:30-18:30 一般発表 3件
19:00-21:00 懇親会
○10月13日(金)
09:00-09:20 国際会議報告
09:20-10:50 若手ポスター
10:50-11:30 チュートリアル3 (吉野幸一郎先生)
11:30-11:50 一般発表 1件
11:50-12:05 表彰,closing
(13:15- 第118回SLP研究会(デベロッパーズフォーラム))
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[3] プログラム
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○10月12日(木)
[08:25-08:30 オープニング]
[08:30-09:10 チュートリアル1]
1. 『日本語日常会話コーパス』の設計と構築
小磯 花絵先生(国語研)
【チュートリアル資料PDFはこちら】
[09:10-10:50 一般セッション]
※ 発表時間20分(発表15分+質疑5分)
2. 複数人対話における話者交替現象分析のための議論コーパスの作成
牧野 孝史・三浦 寛也・竹川 佳成・平田 圭二(はこだて未来大)
3. 議論タイムスパン木を生成するルールの重みパラメータの妥当性評価について
三浦 寛也・牧野 孝史・能登 楓・竹川 佳成・平田 圭二(はこだて未来大)
4. バーチャルセラピストと人間セラピストとでの情報開示の差--精神科構造化面接
における匿名性とラポート--
横谷 謙次(新潟青陵大)・高木 源・若島 孔文(東北大)
5. マルチモーダル対話データの収集と興味判定アノテーションの分析
荒木 雅弘・冨増 紗也華(京工繊大)・中野 幹生(HRI-JP)・駒谷 和範(大阪大)
・岡田将吾(北陸先端大)・藤江 真也(千葉工大)・杉山 弘晃(NTT)
6. 自律型アンドロイドの対話の振る舞い制御モデルによるキャラクタ表現法の検討
山本 賢太・井上 昂治・中村 静・高梨 克也・河原 達也(京大)
[11:00-12:00 招待講演1]
7. 協調検索作業の会話に潜在する情報ニーズ
上保 秀夫 先生(筑波大学)
[12:00-13:00 昼休憩]
[13:00-14:30 デモ]
下記の8件と,一般セッションで【デモ】マークの付いている3件の発表(計11件)
8. 【デモ】統計的対話技術を活用したショッピングセンター案内システム
岩田 憲治・小林 優佳・吉田 尚水・藤村 浩司(東芝)
9. 【デモ】A.I.Galleriaの発話応答のコンポーネント化とその組合せ機能のご紹介
久保寺 誠・両角 和軌・阿部 智彦・粟井 英充(Nextremer)
10. 【デモ】複数ロボット連携による雑談対話における対話破綻感の軽減
杉山 弘晃・成松 宏美・目黒 豊美(NTT)・吉川 雄一郎(大阪大)
・大和 淳司(工学院大)
11. 【デモ】複数の対話戦略を用いた物件検索のための対話システム
高橋 哲朗・横野 光(富士通研)
12. 【デモ】顧客サポート業務を自動化する「ユーザーローカル サポートチャット
ボット」の紹介
本郷 寛(ユーザーローカル)
13. 【デモ】自律型アンドロイドERICAにおける多様な聞き手応答を用いた傾聴対話
井上 昂治・Divesh Lala・Pierrick Milhorat・石田 真也・趙 天雨・高梨 克也
・河原 達也(京大)
14. 【デモ】人に寄り添うIoTを実現する対話システムの紹介
長沢 忠郎・田上 文俊・小柳津 拓也・江口 悟史・篠原 英俊(シャープ)
15. 【デモ】AI対話型Webエージェント「Desse(デッセ)」の社内ヘルプデスクにおける活用の効果と課題
早川 勝也・市丸 恵美子(SCSK)
[14:30-15:30 招待講演2]
16. Dialogues for Social Robots
Kristiina Jokinen先生(AIST)
[15:40-16:20 チュートリアル2]
17. 対話システムの研究課題
中野 幹生先生
【チュートリアル資料PDFはこちら】
[16:20-17:20 一般発表 3件]
18. 【デモ】【若手】プロトコルを用いた意味理解による人狼知能の自然言語エー
ジェント
箕輪 峻・滝波 秋穂・小川 ちひろ・三原 直樹・真木 裕子・柴 淳
・狩野 芳伸(静岡大)
19. 【デモ】りんなのキャラボックス: 雑談から商品推薦まで [Rinna's CharBox:
from Pure Chat to Product Recommendation]
呉 先超・藤原 敬三・飯田 勝也・冨田 恭平・中島 りか
(マイクロソフトディベロップメント)
20. 不明点の確認により成長する対話システム
浅野 優・岩山 真・Giovanni Yoko Kristianto・王 夢如(日立製作所)
[17:30-18:30 一般発表 3件]
21. 【若手】ユーザーの態度推定に基づき適応的なインタビューを行うロボット対
話システムの開発
長澤 史記・石原 卓弥(東工大)・岡田 将吾(北陸先端大)・新田 克己(東工大)
22. 【若手】潜在キャラクタモデルによるリアルタイム対話エンゲージメント推定
井上 昂治・Divesh Lala・Pierrick Milhorat・高梨 克也・河原 達也(京大)
23. 雑談対話に含まれる場所を表すフレーズの分析と検出手法の検討
成松 宏美・杉山 弘晃・水上 雅博(NTT)
[19:00-21:00 懇親会]
○10月13日(金)
[09:00-09:20 国際会議報告]
SIGDIAL2017参加報告
佐野 峻平(ヤフー株式会社)
【参加報告資料PDFはこちら】
[09:20-10:50 若手ポスター]
下記の9件と,一般セッションで【若手】マークの付いている3件の発表(計12件)
24. 【若手】人の理解や習熟をサポートする音声質問応答システム
松好 祐紀・滝口 哲也・有木 康雄(神戸大)
25. 【若手】ニュース情報検索システム「NetTv」における議論対話システム実現の
ためのユーザ主張・根拠の推定
丸本 理貴人・田中 克幸・滝口 哲也・有木 康雄(神戸大)
26. 【若手】対話システムによるユーザの料理評価収集
曽 傑・高瀬 裕・中野 有紀子(成蹊大)
27. 【若手】発話の語の文体ベクトルの半教師あり学習
赤間 怜奈・横井 祥・渡邉 研斗・乾 健太郎(東北大)
28. 【若手】特定ドメイン雑談対話システムのためのWikipediaを用いた発話文の
生成
杉本 俊(首都大)・植木 拓(オーストラリア国立大)・林 宏幸(電通大)
・ニコルズ エリック・中野 幹生(HRI-JP)
29. 【若手】対話行為スロット自動生成のための話題タグアノテーション
福永 隼也・徳永 健伸・西川 仁(東工大)・高橋 哲朗・横野 光(富士通研)
30. 【若手】音響情報を利用した音声対話システムにおける破綻検出
阿部 元樹・栂井 良太・狩野 芳伸・綱川 隆司・西田 昌史・西村 雅史(静岡大)
31. 【若手】属格ペアを用いた雑談対話の話題誘導とその評価
栂井 良太・阿部 元樹・綱川 隆司・西田 昌史・西村 雅史(静岡大)
32. 【若手】英語・中国語の2言語による知識グラフの推論を用いた対話状態推定の
ための素性抽出
村瀬 行俊・吉野 幸一郎・中村 哲(奈良先端大)
[10:50-11:30 チュートリアル3]
33. 対話システムの類型とその実現に向けた方法論
吉野 幸一郎先生
【チュートリアル資料PDFはこちら】
[11:30-11:50 一般発表 1件]
34. 【デモ】対話破綻検出による対話システムの応答性能の向上
稲葉 通将・高橋 健一(広島市大)
[11:50-12:05 表彰,closing]
[13:15よりSLP118(デベロッパーズフォーラム)]
http://sig-slp.jp/2017-SLP-118.html
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[4] 招待講演のタイトルと概要
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○ 上保秀夫先生(筑波大学)
協調検索作業の会話に潜在する情報ニーズ
近年における音声を用いたインタラクションの増加は,人々が情報を探索する方
法に大きな影響を与えており、検索がより会話的(conversational)なものへと
変化しつつある.このような背景のもと,情報検索(Information Retrieval)
分野でも会話行動や会話データを考慮した研究に注目が集まっている.そこで本
講演では,まず,著者が近年実施した協調検索作業中の会話に潜在する情報ニー
ズに関する研究を紹介する.協調検索(Collaborative Search)とは一人以上の
ユーザが共有された目的のために共同でおこなう検索のことある.本研究では,
34組の実験参加者が,各1時間ほど旅行計画を作成する共同作業中に発せられた
発話を解析対象とした.具体的には,会話中に含まれる情報ニーズ(CIN:
Conversational Information Need)の類型化モデルの提案,提案モデルを用い
たCINの振舞い特性の理解,そして,CINを含む発話の同定に有益な素性の解明を
主な目的とした.講演の後半では,情報検索分野における会話的手法研究に関し
て,研究の問題意識や期待される貢献範囲の理解を深めることを目的として,基
盤となる研究背景や文献を解説する.また,本テーマに関する国際的最新動向に
ついても取り上げる.
○ Kristiina Jokinen(産業技術総合研究所)
Dialogues for Social Robots
In this talk I will focus on dialogue modelling that enables interaction
between users and social robots, on topics that concern experience and
knowledge of people in service industry. I will discuss dialogue design
based on crowd-sourced data on human activities, collected at care homes
and structured according to goal-directed ontological requirements.
I will also describe supporting technology for building human-centered
interactive systems for collaborative activities and explore the robot's
possibilities as an automated social agent assisting human care-takers
in service workplaces. Our aim is to create a framework for improving
and reconstructing operations for service industries such as nursing,
caregiving, and education, and for activities that promote health and
create community through activities such as dance and music.
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[5] チュートリアルのタイトルと概要
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〇中野幹生先生(HRI-JP)
対話システムの研究課題
本チュートリアルでは,対話システム研究の目的と,取り組まれている課題を解
説する.対話システム研究では,システムを構成する個々のモジュールの性能向
上に加え,ユーザにとってよりよい対話を行うためにどのような工夫をすれば良
いかが研究課題となっている.それらの課題の解決法は,入出力モダリティやタ
スクなどの対話システムのタイプや,開発・運用コスト,ハードウエアの制約な
どの様々な条件によって変わってくるため,汎用的な解決法はない.本チュート
リアルでは,どのような課題が取り組まれているかを述べるともに,対話のタイ
プや制約条件によっては,それらがまだオープンな課題として残っていることを
説明する.また,今後取り組まれていく課題について展望を述べる.
〇小磯花絵先生(国語研)
『日本語日常会話コーパス』の設計と構築
国立国語研究所では,2016年度より共同研究プロジェクト「大規模日常会話コー
パスに基づく話し言葉の多角的研究」(平成28〜33年度)を開始した。このプロ
ジェクトは,さまざまなタイプの日常会話200時間をバランス良く収録した大規
模な日常会話コーパスを構築し,それに基づく分析を通して,日常会話を含む話
し言葉の特性を,「レジスター」「経年変化」「相互行為」の観点から多角的に
解明することを目指すものである。本発表では,プロジェクトで構築する『日本
語日常会話コーパス』の基本設計および構築状況について報告する。
〇吉野幸一郎先生(奈良先端大)
対話システムの類型とその実現に向けた方法論
音声認識や自然言語処理の発展につれ、対話システムへの期待・需要は高まって
いる。その中で、これまでに研究されてきた対話システムの類型について概観す
ると共に、対話システムを構築する際の問題と、その解決策がどのように講じら
れてきたかについて概説する。対話システムは、どのような機能が要求されるか
に応じていくつかの類型が存在し、その類型に応じて部分問題が定義されてきた。
これらの部分問題の典型的な定義と、それに対する典型的なアプローチについて
いくつか述べる。また、これらの問題において近年どのように深層学習が用いら
れるようになっているか、また深層学習によってどのように問題定義が変化して
いるかについても説明する。
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[6] 懇親会
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日時:10月12日 (木) 19:30~21:30 (19:00より入場可)
場所:カフェ コットンクラブ 高田馬場
https://r.gnavi.co.jp/g647001/
〒169-0075 東京都新宿区高田馬場1-17-14 陽栄高田馬場ビル
(地下鉄東西線 高田馬場駅 7番出口 徒歩1分)
会費: 4000円~5000円程度を予定(終了時に精算)
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[7] 若手奨励賞受賞者
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若手ポスター発表の中から,以下の2件の発表に若手奨励賞が授賞されました.
22. 潜在キャラクタモデルによるリアルタイム対話エンゲージメント推定
井上 昂治 (京大)
(共著者: Divesh Lala・Pierrick Milhorat・高梨 克也・河原 達也)
27. 発話の語の文体ベクトルの半教師あり学習
赤間 怜奈 (東北大)
(共著者: 横井 祥・渡邉 研斗・乾 健太郎)
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第8回対話システムシンポジウム実行委員会
委員長 東中竜一郎(NTT)
副委員長 船越孝太郎(京大/HRI-JP)
委員 荒木雅弘(京工繊大)
稲葉通将(広島市大)
岡田将吾(北陸先端大)
駒谷和範(大阪大)
杉山弘晃(NTT)
高橋哲郎(富士通)
角森唯子(NTTドコモ)
徳久良子(豊田中研)
藤江真也(千葉工大)
吉野幸一郎 (奈良先端大)