関連研究者の皆さま,

人工知能学会 言語・音声理解と対話処理研究会(SLUD)第85回研究会を下記
の要領で開催いたします.

今回のSLUDでは,通常の一般セッションに加え,京大協調的知能共同研究講座
との共催で,特別セッション
 「時間と記憶 〜自己と他者のあいだの礎〜」
を設け,以下の5件の招待講演も企画しています.

乾敏郎先生(追手門学院大学)
「自己・他者認知と意識の脳内メカニズム:自由エネルギー原理の観点から」
植田一博先生(東京大学)
「認知的インタラクションデザイン学:時間機序を考慮した他者の内部状態推定」
平井靖史先生(福岡大学)
「記憶・意識・時間:拡張ベルクソン主義の観点から」
楠見孝先生(京都大学)
「なつかしい記憶と他者との絆」
野間俊一先生(京都大学)
「体験の基底としての時間と身体:精神病理学の観点から」

各講演要旨についてはこちらを御覧ください

たくさんのご参加をお待ちしております.

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第85回 言語・音声理解と対話処理研究会

日時:2019年3月7日(木)8日(金)
会場:京都大学 吉田本部キャンパス(〒606-8501 京都市左京区吉田本町)
      3/7 総合研究8号館 2F 講義室2
      3/8 時計台記念館  2F 国際交流ホールIII

共催:京都大学大学院情報学研究科知能情報学専攻 協調的知能共同研究講座

参加費 :無料
資料集代:1,500円(購入は任意.人工知能学会の学生会員は無料)
参加資格:特にありません.
     人工知能学会および本研究会非会員の方でも参加可能です.
 
参加方法: 
・できるだけ事前登録をお願いいたします.
・当日会場入り口にて受付をお願いします.
 事前登録していただけると受付での用紙記入の手間がかかりません.
・会場の都合により受付開始から研究会開始時間まで余裕がありませんので,
 受付の効率化にご協力をお願いいたします.

リンク先のWebページより事前登録をお願いいたします.

問合わせ先(担当幹事): 
 船越孝太郎(京大) funakoshi (at) jp.honda-ri.com

備考:
・情報保障等特別なサポートを希望される方はご相談ください.可能な範囲で
対応致します.ただし,費用負担はご本人にお願いしております.

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● スケジュール

○ 3/7 総合研究8号館 講義室2
09:15-10:15 一般セッション1(2件): 言語使用
10:15-10:30 休憩
10:30-12:30 一般セッション2(4件): 話者交替・相槌
12:30-13:45 昼休憩
13:45-15:45 一般セッション3(4件): 対話システム・ロボット
15:45-16:00 休憩
16:00-17:00 招待講演1: 野間先生『体験の基底としての時間と身体』
17:00-17:15 休憩
17:15-18:15 招待講演2: 平井先生『記憶・意識・時間』
19:00-      懇親会

百万遍しゃらく

○ 3/8 時計台記念館 国際交流ホールIII
09:45-10:00 特別セッション趣旨説明
10:00-11:00 招待講演3: 楠見先生『なつかしい記憶と他者との絆』
11:00-11:15 休憩
11:15-12:15 特別セッション1(2件)
12:15-13:30 昼休憩
13:30-15:00 特別セッション2(3件)
15:00-15:15 休憩
15:15-16:15 招待講演4: 乾先生 『自己・他者認知と意識の脳内メカニズム』
16:15-16:30 休憩
16:30-17:30 招待講演5: 植田先生『認知的インタラクションデザイン学』
17:30-18:00 全体質疑・クロージング

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● プログラム(発表は目安として発表20分、質疑10分)

○ 3/7 総合研究8号館 講義室2

09:00-      受付開始

09:15-10:15 一般セッション1(2件): 言語使用

(1) 日本語における感謝の方法 —申し出と依頼の会話の分析から—
岸本健太(関西学院大)

(2) 非外来語のカタカナ表記にみられる言語使用者の心的態度
許夏玲(東京学芸大)

10:15-10:30 休憩

10:30-12:30 一般セッション2(4件): 話者交替・相槌

(3) 日本手話対話におけるポーズと話者交替に関する分析
長谷川愛・堀内靖雄・黒岩眞吾(千葉大)

(4) 縦断調査における条件付き相互行為に関する実証研究 〜非言語行為の視点から〜
太田博三(放送大)

(5) 日本語能力初中級の中国人留学生のあいづち —音声的な反応を中心に—
唐寧娜(関西学院大)

(6) 二者間バイアス中の相槌・頷き
宮崎太我・榎本美香(東京工科大)

12:30-13:45 昼休憩

13:45-15:50 一般セッション3(4件): 対話システム・ロボット

(7) 分節化したロボット動作と説明文の対応学習
脇本宏平・吉野幸一郎・中村哲(奈良先端科学技術大学院大)

(8) 対話のふるまいに基づくキャラクタ表現の対話コーパスにおける分析
山本賢太・井上昂治・中村静・高梨克也・河原達也(京都大)

(5分小休憩)

(9) 繰り返し発話検出による応答義務推定の性能の向上
山上諒太(早稲田大)・船越孝太郎(京都大)・菅野重樹(早稲田大)

(10) 移行適格場の情報を考慮したターンテイキング予測
原康平・井上昂治・高梨克也・河原達也(京都大)

15:50-16:00 休憩

16:00-17:00 招待講演1: 

(11) 『体験の基底としての時間と身体:精神病理学の観点から』
野間俊一先生(京都大学)

17:00-17:15 休憩

17:15-18:15 招待講演2: 

(12) 『記憶・意識・時間:拡張ベルクソン主義の観点から」
平井靖史先生(福岡大学)


○ 3/8 時計台記念館 国際交流ホールIII

09:30-      受付開始

09:45-10:00 特別セッション趣旨説明

10:00-11:00 招待講演3: 

(13)『なつかしい記憶と他者との絆』
楠見孝先生(京都大学)

11:00-11:15 休憩

11:15-12:15 特別セッション1(2件)

(14) 初対面から繰り返されるテキストチャットの話題分析
有本庸浩・杉山弘晃・水上雅博・成松宏美・東中竜一郎(NTTコミュニケーション科学基礎研)

(15) 雑談データの分析からみた記憶概念と他概念との結びつき
千々岩宏晃(大阪大)

12:15-13:30 昼休憩

13:30-15:00 特別セッション2(3件)

(16) 引き延ばされる「今」:視覚障害者の歩行訓練場面に於ける「『今・ここ』性の違い」と「タイミング調整」
西澤弘行(常磐大)・坂井田瑠衣(国立情報学研)・南保輔(成城大)

(17) 環境を利用した協働的活動達成における時間的構造の分析: 個別具体・日常的な相互行為場面に着目して
牧野遼作(早稲田大)

(18) Wizard-of-Oz対話におけるオペレータの操作戦術の分析に基づく協調的対話システムデザインの検討
船越孝太郎(京都大)・小室允人(千葉大)

15:00-15:15 休憩

15:15-16:15 招待講演4: 

(19) 『自己・他者認知と意識の脳内メカニズム:自由エネルギー原理の観点から』
乾敏郎先生(追手門大学)

16:15-16:30 休憩

16:30-17:30 招待講演5: 

(20)『認知的インタラクションデザイン学:時間機序を考慮した他者の内部状態推定』
植田一博先生(東京大学)

17:30-18:00 全体質疑・クロージング

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● 特別セッション要旨:「時間と記憶 〜自己と他者のあいだの礎〜」
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文字・音声・手話を問わず言語とそれを用いた対話には,時間的な構造が常に
付随します.人同士の対話では,数十から数百ミリ秒のオーダーで微妙なタイ
ミングの調整がなされることで,曖昧性のある発話の解釈や言外の意味が伝え
られ,発話者の交替が整然と繰り返されます.また「今」とよべる短くも幅の
ある時間のなかでの様々な事象の同時性・近接性によって,状況に関する多く
のことがらが対話の参与者に暗黙のうちに,しかし選択的に了解・共有され,
続くインタラクションの土台となります.一方でこれらの参与者は,それぞれ
過去に得た体験,すなわち記憶を動員して相手の考え方を推し量り,振る舞い
を予測し,かつての自身に照らして相手に共感しながら対話を行うのであり,
相手との関係性によってばらつきはあれど,分から年のオーダーの時間構造が
常に対話の背後には控えていて,それが動的に参照され続けていると言えます.
このように時間はミクロなレベルからマクロなレベルまで対話に代表される人
の共同活動を制約します.人と調和し協働する未来の人工物を実現するために
は,時間を考慮したインタラクションのモデルと技術が必要であり,そのため
には人の活動における時間的な側面の分析と理論の深化が欠かせません.

今回の特別セッションは,京都大学情報学研究科協調的知能共同研究講座との
共催イベントとして開催します.上記テーマに関する口頭発表に加え,
「時間と記憶」と「自己と他者」の関係を中心として,インタラクションデザ
イン,時間と自己,記憶と感情といったことがらについて,認知科学・心理学
・脳科学・哲学・精神病理学の各視点から,5名の講師に講演いただきます.

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● 招待講演要旨

こちらを御覧ください

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※人工知能学会の研究会資料(第一種)の扱いについて
2015年4月以降に人工知能学会第一種研究会に投稿された研究会資料は紙冊子に
掲載されると同時に,学会事務局で資料ID(※1)を付与した上で学会文献提供
サイト「AI書庫」(https://jsai.ixsq.nii.ac.jp/ej/ )上のPDFファイルとして
閲覧可能となります.
発行日(※2)から一年間は,一本あたり(非会員 600円+消費税,学会員 300円
+消費税,登録会員 0円)にて販売します.一年間の保留期間(エンバーゴ)後は
無料購読できるようになりオンライン公開されます.
なおAI書庫上のデータには,標準的な識別子(番号)は付与されませんが,一般
的な検索エンジンや国立情報学研究所が提供するCiNiiなどから容易に検索でき
るようになります.

(※1)研究会資料ID付与規則の変更(2015年度より)
研究会資料ID(論文ID)の付与ルールを下記のように統一しました.
   資料ID: [研究会名略称]-[巻(3桁)]-[号(2桁)]  例:SIG-SWO-021-03
   巻: 研究会の通算の開催回数           例:21
   号: 特定の回での論文の発表順         例:3
   頁: 研究会毎に以下の何れかのポリシーで付与する.
   A) 各回でページナンバリングしている場合は,そのページ情報を使用
   B) そうでない場合には,発表毎に「pp. 1-論文のページ分量」
(※2)紙媒体の奥付に記載された発行日