人工知能学会 言語・音声理解と対話処理研究会(SLUD)第97回研究会のプログラムが
決まりましたのでご案内します.
今回のSLUDでは,通常の一般セッションに加え,人工知能学会 市民共創知研究会の協力の下,
特別セッション「社会課題と対話研究」を設けています.
本特別セッションでは,京都大学の伊藤 孝行先生の招待講演,及び,全体討論を行います.
今回も多くの発表申込を頂きましたので,3月8日(水)と3月9日(木)の二日間で開催いたします.
参加には事前登録が必要です。
皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております.
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第97回 言語・音声理解と対話処理研究会(SLUD)
日時:2023年3月8日(水),9日(木)
会場:東海大学湘南キャンパス 19号館207教室 (神奈川県平塚市北金目4-1-1)
https://www.u-tokai.ac.jp/about/campus/campus-shonan/
(現地開催のみ)
参加費:無料
参加資格:特になし(人工知能学会および本研究会非会員の方でも参加可能)
参加方法:以下のWebページより事前登録をお願いいたします.(〆切:3月5日(日).先着順)
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLScVIEgf_Q_7HgHmTQtFrNw61Xang8SYYJeEqdH0wdrY4LHqjg/viewform?usp=sf_link
注意事項:コロナ感染予防のため,1日の参加者の上限を70名とさせて頂きます.
発表者を除き事前登録の先着順とします.上限に達したかどうかはSLUDのウェブサイトで
お知らせします.
また、以下をお願いします.
(1) 検温、手洗い・手消毒、不織布マスク着用
(2) セッション間、お昼休みの間に机などの消毒
(3) 会場内の密集回避
(4) 開催1週間前から健康観察を実施して頂き,当日37度以上の
発熱があった場合は参加をご辞退ください.
学内の食堂やコンビニは利用できない可能性が高いため,昼食はご持参ください.
大学周辺にはコンビニや食事ができるところが多少ありますが,会場からは少し
時間がかかります.
資料集:冊子もしくは電子版で提供いたします.
[SLUD研究会登録会員]
冊子を郵送(発行日:2月27日(月)以降)
J-STAGEの掲載(発行後1年以内は認証要)も無料で閲覧可能
認証のための購読者番号やパスワードはオンライン会員情報管理システムログインし
「学会からのお知らせ」にてご確認ください.
https://www.jstage.jst.go.jp/browse/jsaislud/-char/ja
[人工知能学会学生会員]
電子版(無料)【申込先:https://forms.gle/zFHT3kFUt8NTJ6bU6 】
締切:2月26日(日)
[上記以外]
電子版(1,500円)(STORES)
【通販サイト:https://jsaioffice.stores.jp/ 】(販売開始日:2月27日(月))
冊子(2,000円,送料,発送手数料,消費税を含む)※申込締切:2月26日(日)
【申込先:https://forms.gle/zFHT3kFUt8NTJ6bU6 】
※販売数には限りがございますのでお申し込み順となります.
問合わせ先(担当幹事):中野幹生(C4A研究所)
Email: mikio.nakano(at)c4a.jp
備考:
情報保障等特別なサポートを希望される方はご相談ください.
可能な範囲で対応致します.
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プログラム(発表は目安として発表20分,質疑10分.ショート発表は発表10分,質疑5分)
【一日目:3月8日(水)】
10:25-10:30 オープニング
特別セッション「社会課題と対話研究」(協力:人工知能学会 市民共創知研究会(CCI))
10:30-12:00 特別セッション1(4件)
1. 第二言語学習者のためのMelGAN-VCを用いた音声変換手法の検討(ショート発表)
森 清忠,三好 康夫(高知大学)
2. 集合的行為としての拍手の特徴(ショート発表)
井口 健太,小島 有悟,小林 葉,髙井 智琉,平田 彩乃,矢木 陽,小橋 拓司(兵庫県立加古川東高校)
3. 適材適所配置支援システムのための個人の属性タグの収集対話システムの試作
橋本 慧海,白松 俊,松本 宇宙(名古屋工業大学),青島 英和(リブログ合同会社)
4. まちづくりプロジェクトにおける話し合いと参加者の変容について
~社会課題と"話し合い"研究例として~
水上 悦雄(情報通信研究機構),村田 和代(龍谷大学),森本 郁代(関西学院大学)
12:00-13:00 休憩
13:00-14:00 招待講演
5. 招待講演:ハイパーデモクラシー:ソーシャルマルチエージェントに基づく
大規模合意形成プラットフォームの実現
伊藤 孝行 先生(京都大学)
14:00-14:15 休憩
14:15-15:45 特別セッション2 (3件)
6. 生活困窮者のヒアリング支援アプリの試作と困窮要因オントロジー構築の検討
坂井 裕,白松 俊(名古屋工業大学),織田 元樹(ボラみみより情報局)
小野地 光弘(名古屋工業大学,ボラみみより情報局)
7, 社会の記録としての日常会話コーパス
臼田 泰如(国立国語研究所)
8. ChatGPTや大規模言語モデルは合意形成や市民共創にどう活用できるか?
白松 俊,末永 彩羽,吉村 友希(名古屋工業大学),伊藤 孝行(京都大学)
15:45-16:00 休憩
16:00-17:00
全体討論「対話研究は社会課題の解決にどのように役立つか?」
司会:中野 幹生(C4A研究所,SLUD研究会主査),
白松 俊(名古屋工業大学,CCI研究会主査)
【二日目:3月9日(木)】
10:30-12:00 一般セッション1(3件)
9. 文脈情報を用いた分割表記文字の判別
髙木 健斗,乾 亮,山村 毅(愛知県立大学)
10. 人物埋め込み空間の内挿性と制御性を兼ね備えた応答生成モデル
安川 浩貴(奈良先端科学技術大学院大学),水上 雅博(NTT),
品川 政太朗(奈良先端科学技術大学院大学),杉山 弘晃(NTT),
須藤 克仁,中村 哲(奈良先端科学技術大学院大学)
11. 情報検索に基づく応答復元とのマルチタスク学習に基づく長期間対話のための応答生成
髙﨑 環,吉永 直樹,豊田 正史(東京大学)
12:00-13:00 休憩
13:00-15:00 一般セッション2(4件)
12. 話し合いにおける「引く」という行為とその過程の分析~話し合いの相移行期の考察(4)~
水上 悦雄(情報通信研究機構)
13. 話者がしている活動について断りを入れる前に用いる謝罪表現「ごめん」
梁 勝奎(名古屋大学)
14. 日本手話における手の直線運動の音素に関するモーションキャプチャによる分析
仲本 征矢,堀内 靖雄(千葉大学),原 大介(豊田工業大学),黒岩 眞吾(千葉大学)
15. モダリティと社会的関係性の違いが遠隔対話上での共通基盤構築に与える影響分析
齋藤 光輝,古谷 優樹,小倉 功裕(慶應義塾大学),光田 航,東中 竜一郎(NTT),
高汐 一紀(慶應義塾大学)
15:00-15:15 休憩
15:15-16:45 一般セッション3(3件)
16. 姿勢ミラーリング効果を活用する3D視マルチモーダル傾聴対話システムの開発
水谷 林太郎,鈴木 寿(中央大学)
17. 感情音声における韻律の時系列変動を表す特徴量の検討
三井 陸矢,堀内 靖雄,黒岩 眞吾(千葉大学)
18. 笑い/非笑い条件下で生成される仮想世界のリアクションがゲームプレイヤーに与える効果の検証
福田 樹人,有本 泰子(千葉工業大学)
16:45-16:55 クロージング
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特別セッション:「社会課題と対話研究」
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人間同士の対話は、行政・福祉・医療・公衆衛生・防災などに関する様々な社
会課題を解決する場面において、非常に重要な役割を持ちます。社会課題の解
決に有効な対話の分析や、情報技術による社会課題の解決のための対話の支援
は、対話研究の研究成果の重要な応用と考えられます。本特別セッションでは、
対話研究の社会課題解決への応用に関する発表を集め、議論することで、研究
者間の情報共有を促進したいと考えています。なお、本特別セッションは、人
工知能学会市民共創知研究会の協力を得ています。
招待講演:
講演者:伊藤孝行先生(京都大学)
タイトル:ハイパーデモクラシー:ソーシャルマルチエージェントに基づく
大規模合意形成プラットフォームの実現
概要:
本研究では、ソフトウェアエージェントと人間が一緒に参加するソーシャル
ネットワークでの民主主義(ハイパー民主主義)のための合意形成プラット
フォームを実現する。AI、スマホ、インターネットなどの急激な発展と
Covid-19による急激な環境の変化により、新しい社会システムの実現が一層現
実味を帯びている。具体的には、民主主義の基盤としてのソーシャルネットワー
クの中に、複数のエージェントを常駐させ、人間の代理として働き、意思決定
やインタラクションを仲介し、より良い合意形成や集団意思決定を支援する。
特に、意見や好みを収集しながら、各参加者の感情にも寄り添った代理行動を
行い、人間の主体的かつ納得感のある合意を効率よく得られるように支援する。
すなわち、人間の主体感・納得感を醸造する寄り添う合意形成とエージェント
の超効率的・超合理的な合意形成とのトレードオフの解決を目指す。SNSでは、
炎上、フェイクニュース、集団分極化、ゲリマンダリングなどの社会的諸問題
が指摘されているが、エージェントが人間と協調しながら諸問題の解決を目指
す。