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人工知能の話題チューリングテストと中国語の部屋人工知能(AI)は『知能』のある機械ことです.しかし,この知能とは何かという疑問が生じます.そこで,知能についての有名な議論のお話しましょう. チューリングテスト1950年に数学者チューリングはチューリングテストという,知能があることに関する実験を提唱しました.それには,2台のディスプレイの前にテストをする人がいます.1台のディスプレイには隠れている別の人が,もう1台は人間をまねるように作られたコンピュータが受け答えした結果がそれぞれ出てきます.テストをする人はどんな質問をしてもよいとします.例えば,詩を作らせたり,音楽の感想を聞きます.また,コンピュータも人間をまねる努力をします.例えば,わざと計算に時間をかけたり,間違えたりします.こうして,テストをする人がどちらが人間でどちらがコンピュータか分からなければ,このコンピュータには知能があるとするのがチューリングテストです. 中国語の部屋では,チューリングテストをパスすれば知能のある機械,すなわち,人工知能といえるでしょうか?これには有名な哲学者サールの『中国語の部屋』という反論があります.これは,英語しかわからない人が部屋にいます.その部屋には,中国語がわからなくても,中国語の文字を書いてあるとおりに置き換えると,中国語の受け答えができてしまう完璧な説明書があります.つまり,この部屋の人は,英語しか分かりませんが,中国語の質問に中国語で答えることができます.ということは,中国語の受け答えができるだけでは,中国語が分かるとは限らないことになります.同様に,まるで知能があるような受け答えができるかを調べるというチューリングテストに合格しても本当に知能があるかは分からないという反論です. あなたは,知能とはどんなことだと思いますか?
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