講演名 | 日時 | 講師 | タイトル・資料 |
---|---|---|---|
チュートリアル1 | 12月9日(木) 11:10~12:00 |
原田 要之助 氏(情報セキュリティ大学院大学 名誉客員教授) 小倉 博行 氏(日本大学 商学部 非常勤講師) |
「AIガバナンス標準化動向 ~背景と概要~」 原田氏資料 小倉氏資料 |
チュートリアル2 | 12月9日(木) 13:15~14:35 |
植野 研 氏(東芝 研究主幹) 大向 一輝 氏(東京大学 准教授) 小澤 健祐 氏(AINOW 編集長) 堤 富士雄 氏(電力中央研究所 研究部門長) 友野 孝夫 氏(凸版印刷 部長) 森川 幸治 氏(Connect 取締役 CTO) 吉岡 健 氏(富士フイルム 研究員) |
「『これってAIでできないの?』のヒントの見つけ方 ~AIマップ活用方法~」 講演資料 |
■ チュートリアル1 [12月9日(木)11:00~12:00]
「AIガバナンス標準化動向 ~背景と概要~」
ネットワークが前提のITやAIでは,従来以上にガバナンスが重要です。
そこで,人工知能分野の国際標準を議論・策定する国際委員会ISO/IEC JTC 1/SC42 および 対応する国内委員会 情報処理学会情報企画調査会 SC42 では,現在、経営者に向けたAIのガバナンスに関する規格を策定中です。
本チュートリアルでは,ISO/IEC JTC 1/SC42, 情報企画調査会SC42で,AIガバナンスの規格策定を主導する, 原田 要之助 先生(SC 40/WG 1⼩委員会主査 兼 JTC 1/SC 42/JWG 1コンビーナ), 小倉博先生(SC42/JWG 1⼩委員会主査)から,AIガバナンス標準化の背景と概要について講演いただきます。
1.「AIガバナンスの規格の背景」 (原田 要之助 氏)
従来、AIやITは企業や組織が決めるもので、外部とは無縁の世界であった。しかし、昨今、企業や組織の関係者(顧客を含む)はネットワークで結ばれ、いったんトラブルがおきると、周りに⼤きく影響するようになった。このような背景から、企業や組織のIT やデータ、AIに対する責任は⼤なものとなった。そのため、責任者にはITやAIについて従来以上に管理・監督、すなわちガバナンスが求められている。講演では、ITのガバナンスの背景を探り、AIのガバナンスが求められている背景について解説する。
2.「AIガバナンス規格の概要説明」(⼩倉 博⾏ ⽒)
本講演では、⽬下開発中のAIのガバナンス規格ISO/IEC 38507の概要について解説します。他のAI標準が技術者やユーザを対象としたものであるのに対し、AIガバナンスに関する標準は経営者を対象としています。組織内のAIの効果的、効率的、および許容可能な利活⽤について、経営者にガイダンスを提供することを⽬的としています。経営者は、AIをビジネスに利活⽤する際に、AIに関連する様々なポリシー(意志決定,データ,⽂化と価値,コンプライアンス,リスク)を作成し、これをOversightするべきと謳っています。
原田 要之助 氏(情報セキュリティ⼤学院⼤学 名誉客員教授)
小倉 博行 氏(⽇本⼤学 商学部 ⾮常勤講師)
■ チュートリアル2 [12月9日(木)13:15~14:35]
「『これってAIでできないの?』のヒントの見つけ方 ~AIマップ活用方法~」
人工知能学会では、AIマップタスクフォース*を組織し、2019年6月にAIマップβ、2020年6月にAIマップβ2.0を公開してきました。
この“AIマップ”は、これから活躍するAI研究の初学者、およびAI活用を狙う異分野の研究者・実務者が人工知能の活用ガイドとして利用し、AI研究全体を俯瞰的にとらえ、自己の課題をAIで解決してもらうことを目的にしています。
本チュートリアルでは、AIで解決したい課題に対するヒントの見つけ方を以下の3部構成で紹介していきます。
1.AIマップの概要(森川 幸治 氏)
AIマップタスクフォース設立当初から参加し本AIマップを作成してきた森川氏が、AIマップβ2.0全体の概要について紹介します。
2.AI課題マップの活用手法紹介(植野 研 氏、吉岡 健 氏)
AIマップβ2.0から加わったAI課題マップの活用方法を、自転車のタイヤ監視などを例に、どのように課題を記述し、その課題をAIでどう解決するかの流れをステップごとに紹介していきます。また、複数のAI課題カードを用いたフロー図の作成に関しても紹介します。
3.パネルディスカッション:AIマップ活用に向けて(森川 幸治 氏、植野 研 氏、友野 孝夫 氏、大向 一輝 氏、堤 富士雄 氏、小澤 健祐 氏、吉岡 健 氏)
企業におけるAI課題マップの活用事例やAINOW編集長小澤氏によるAIマップへの期待なども紹介しながら、AIで解決するヒントを見つけるためにAIマップがどう発展していくべきかディスカッションします。
*AIマップタスクフォース:人工知能学会の理事およびAIマップβに協力したい有志で構成されたグループ。AIマップに興味がある方はぜひ参加ください。